あいうえお作文置場。
※フリー素材ではありません。
不完全に煌めく王子様
音を引いて夜を落とせ
臨むのならば勇ましく
ラブユーだけでいたい
あなたは凜と羽撃いて
ヴァーミリオンと響け
延々の終止符と真の声
弦と花と爪弾いた先に
永遠には至れない二人
時空の果てで歌う初恋
愛だけで生きる人々
たしかにそこにあった心拍
繋がらせて離さないで
血潮と心情と魂の跡
面倒事も一緒に抱き締めて
遠くない未来でさよなら
忘れ形見は酔いもせず
食って散らすだけは惜しい
落花は揺蕩って濡れる
化けの皮は慈悲と憐れみ
距離と運命と生命線を測る
拙い鳴き声は映らない
当分は手に入らない憧憬
大事に壊したハーモニー
連続した自我を歌って
もうなにも奪えないとしても
伽藍堂に朽ち落ちた呼吸
満ち満ちたそこは奈落
たやすいなら捨てていけ
去り際ばかりが輝いて
レースとナイフと昼の花束
類はなにを呼んだのか
ただ果てるだけの輪郭
メルヘンとディストピア
認識とシグナルの交錯
いつもなんてどこにもない
きっと光芒が穿ってくれる
天性の救済は泡を轢く
生きていくための才能
狂わないまま揺れている
呪いの戯れ合い
妥協するだけで付き纏う罅
老人と哨戒と心拍の群れ
嘘で喜ぶにはまだ未熟だから
蹴り飛ばしてやりたい感光
どこにもなくて誰にでもある
蜜だけでは哀しいだけ
永い欠落を一瞬で継ごう
道程で歪んだ真正面
心ばかりで嫌になる
形見にするつもりはない
瓦解するまなざし
たくさん抱えて逝こう
燐光と羽撃く引鉄
慣れてしまったら迎えに来て
苦しむためにある形
点滅するハミング
断罪も介錯も足りない
空を裂く手触り
ラブロマンスキラー
これからのことはいつ話すの
想像では均等に並ぶ価値
人生で埋める花瓶
鮮明だからこそ届かない灯
命を手繰る腕
白紙だけの夜明け
綴る言葉を待てない
クロスロマンサー